エッグドナーさんには親権はあるのか?
エッグドナーからの卵子提供を受けた場合には、例え妊娠できたとしても後から卵子を提供した女性から「親権」を主張されるのでは・・・という親権問題の不安を抱える夫妻は多くいます。
このような親権問題の不安によって、卵子提供を希望していても、なかなか前に踏み出せない人もいるようですね。
しかし、ActOneでは前段階できちんと契約をし、決め事をしているので、その心配はありません。
親権問題について、きちんとした卵子バンクを挟み、契約を結んでいる場合、卵子提供を依頼して出産した女性が母親になる権利を持つことは決められています。
卵子を提供した女性は、確かに生まれてくる子どもとは遺伝的にはつながっていますが、母親としての権利は契約の時点で放棄している形となります。
卵子バンクがドナーを募集する際も、生まれてくる子どもに対しての親権もない代わりに、その子に関する責任もないことが明記されており、ドナーはそれに了承して、エッグドナーに正式に登録される流れとなります。
ですから、自分が産んでいるのに、遺伝的にはつながっている卵子を提供したエッグドナーが「親権問題」において有利になるということはありません。
ただし、子供が自分のアイデンティティを考え始めた時、どのような発想にいたるかというのは別の問題として、直面する場合があります。
現在では必須科目の理科・生物の授業で、「母親の卵子と父親の精子が結ばれて受精し、子供が生まれる」ということは、必ず習います。
そして、身の回りの子もそのようにして遺伝的なつながりのある両親に育てられているケースが多いので、現実を知った時に、その子がどう思うかは計り知れません。
このような時のためにと、日本初の卵子バンクであるOD-NETは、卵子提供をした遺伝的な母親に子供が希望すれば会えるという措置を取っていますが、提供を受ける側からするとそれは不安要素となりますし、子どももますます迷ってしまうのではないかという不安が残ります。
その為、多くの民間の卵子バンクは、法的にも整っていて問題の起こることが少ない海外の卵子バンクと同様、エッグドナーが卵子提供を受けた夫妻のことを知ることもできず、またその子どもに会うこともないという契約を結ばせる措置をとっています。
海外ではそのほうが問題が少ないとされています。
きちんと愛情をもって育った子どもは、産み育ててくれた親に必ず感謝し、卵子提供の事実も乗り越えていけるのではないでしょうか。
乗り越えるのは子ども自身ですが、現在では世界中の多くの子どもがその事実を乗り越えていることも忘れないようにしましょう。